なろうランキング

日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」からランキング形式で作品を紹介いたします。

「評価されてないけど中身は凄い作品」

評価されてないけど中身は凄い作品ランキング

 さて、募集&告知のように総合評価が100未満の作品だけでランキングをつくりました。

 (2019年9月22日時点で100未満の作品)

 総評は最後に。まずは1位から順に見てまいりましょう。

 

1位

悪夢を捕らえる紫のライチョウ

作者名 仰村咲希
総合評価 41pt

 

あらすじ  廉平は、いつも悪夢にうなされ目を覚ます。ある日、彼の部屋の物干し竿に、紫色の雷鳥の衣装を着た少女が逆さ吊りになっていた。バクと名乗る彼女は、廉平が毎日、殺人の夢を見ることを言い当てる。

 そして廉平は、らいの鳥と呼ばれる機関で、殺人事件の捜査に協力していくことになる。

 ジャンルはミステリーになると思いますが、全40話、12万文字の話の中に多くの要素が出てまいります。

それでも話が破綻することなく、ミステリーらしくしっかり伏線を回収して話が閉じます。

完成度の高い作品。

マイナス点は行の使い方。スクロールで間をとることが、常識となりつつあるので、空行は入れたほうが良かったかもしれません。

荒削りな部分はありますが、言葉の選択など随所に作者のセンスを感じました。

 

2位

ブルーベリー・ストーリー

作者名 oga
総合評価 9pt

 

あらすじ  主人公は青い目の少年、ウォーリー。
この世界を支配するのは、人間ではなく、ガーゴイル
ガーゴイルの特徴は、目が赤いこと。
目が青いウォーリーは、学校でハブられていた。
そんな中、もう一人の青い目の少女、リザ。
リザは、こう言った。

「自分たちはガーゴイルじゃなくて、ニンゲン。 だから、この世界をぶち壊しに行こう」

こうして、2人は旅に出る。

※守護者は死神の続編です

 ボーイミーツガール色の強いファンタジー。人気のあるジャンルで、作風もその影響が見て取れます。

軽い話に見えて扱うテーマが重く、バランス感が絶妙です。ガーゴイルと人間の対比がいいですね。

最後の4話はかなりの力技になっていますが、最後まで読むことで作者の意図が理解できます。

 

 

3位

旅を終えたイブラヒム、一九四四年八月三十一日の東京にて

作者名 蛇富結歩
総合評価 24p
あらすじ 第二次世界大戦も終盤な1944年、一人のイスラム教徒が東京で息を引き取ろうとしていた。
彼の名はイブラヒム。ロシア生まれのトルコ人でユーラシア中を旅したイスラーム主義者である。
伊藤博文大山巌犬養毅など錚々たる面々と会談したことがある人物だが、アジア主義イスラームを接近させた人物でもあった。
これは大変大雑把で駆け足ながらイブラヒム氏の人生を描いたものである。

 「小説の先祖は聖書である」といった話をどこかで耳にしたことがあるのですが、それを思い出しました。

人の生涯を簡単にまとめたものなので、サクっと読めます。大人向け。

 

4位

きみつる

作者名 なかたたかこ
総合評価 0pt
あらすじ 小学5年生の夏休み、水泳講習会で出会った公とみつるの、小さな恋から始まるお話です。

 こういう話が0ポイントなんですよ、恐ろしい。

内容と評価が一致しない例のひとつ。

あらすじのまんまの話です。大人になると忘れてしまう淡い気持ちをおもいださせてくれます。

描写が丁寧で語彙が豊富で、昨日今日書き始めた人の作品ではないです。

1話に4万文字書かれているので、話数を増やして区切ってやれば『なろうライズ』されて評価はついたかもしれない。

しかし本作はそのまま、せいぜい縦書きにしてやって一気に読むのが正解な気がする。

 

5位

まっくら森のまっくら屋さん ~なかなか寝つかない子とは、こんなお話してみませんか?~

作者名 砂礫零
総合評価 48pt
あらすじ まっくら森のまっくら屋さんで繰り広げられる、店長とお客様のやりとり。

子供の寝かしつけから生まれた、オチもヒネリもないナンセンス童話。

基本ほっこりですが、時々、ほんの少し残酷表現はいります。

1、2は以前短編としてupした分。子供が異様に気に入っているので、しばらく連載することにしました。気紛れ更新です、ご了承くださいm(_ _)m

今も更新されている童話作品。

作者様は他にヒット作を抱えていらっしゃる実力者です。

その完成されたスタイルに胡坐をかくことなく、新しい一面を見せてくれています。

合言葉は『 それでは今夜はもう、おやすみなさい。』

 

6位

鋼の光

作者名 イカ大王
総合評価 88pt
あらすじ 「この星に、未来はない」

核で荒廃した地球に一人の少女がいた。
少女は親を失い、妹を失い、少女たりうる心をも失っていた。
誰もが思った。放射線降り注ぐ東京の路地でこの子は朽ちてゆくのか…と。
だが。
少女は孤児院に拾われ、暖かい食べ物を得。眠れるベットを得。仲間を得。

「宇宙飛行士」になりたい…という夢を得た。

───始動する人類地球外移民計画。

目的地は、火星。

少女は、全地形対応型人型駆動兵装 “ マーズ・ジャッカル ”に乗り、固い絆で結ばれた孤児院仲間、だいぶ変人な開拓局長、宇宙飛行士になりきれなかった青年、どこかつかみどころの無い戦車長……などと共に、火星開拓に奔走する。

脅威である『火星危険生命体』
彼らは人を喰らい、大量で、強大で、人類に立ち塞がる。
少女は火危生との戦いを通して何を見るのか、何を思うのか…。

これは、そんな人間達が交錯させるドラマと後世に伝えられるべき火星を巡る戦いを、ストーリー仕立てで記した……運命の物語である。

総合評価が88ですので、危うくこの企画から漏れるところでした。総合評価100オーバーは時間の問題。 

SFらしく練られた設定も良いのですが、作戦に複雑に絡むいくつもの要因がいいですね。

作品は、現在ひとつの見せ場を迎えており、今後の展開が楽しみです。

 

 

7位

かみなり竜とお茶会を

作者名 原ねずみ
総合評価 19pt
あらすじ クロフォード家のお嬢様付きメイドとなったマチルダ。お世話をするコーデリアお嬢様はそれは引っ込み思案…。最初は戸惑ったものの、少しずつお嬢様との距離を縮めていくマチルダ
そんな折、コーデリアの叔父であるトーマスが屋敷にやってきた。トーマスは女嫌いだが、若く美しい女性秘書を連れていた。クロフォード家の使用人たちは、彼女がトーマスの妻の座を狙っているというのだが、果たして。
トーマスが屋敷に来たのは、近くの採石場から恐竜の化石が出たからであった。本格的に発掘調査が始められるが、それと同時に、村では奇怪な出来事が起こるのだった…。
架空の19世紀イギリスを舞台にしたファンタジーです。

カクヨムとの重複投稿です。
参考文献はこちらhttps://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1286294/blogkey/2386984/

ファンタジーではありますが、派手な魔法もバトルもない、ある意味硬派な本作。

使用人と主人という現代日本ではなじみのない間柄が、すんなり入ってくるように描かれているのがとてもいいです。

決して私がメイド好きだからランクインした訳ではない。

 

 

 

さて、いかかがでしたでしょうか? 以上7作を今回のランキングとさせて頂きます。

本当はツイッターでお返事くれた方の中からもっと選びたかったのですが、評価されてないけど書き続けてある作品等は、今回の「中身が凄い」という趣旨から外れていましたので除外させて頂きました。

 

総合評価が100を超える作品というのは長期連載をされているものが多く、逆に言えば今回は短編や連載の短いものが多くなりました。

今回のランキングを選出させていただいて、私なりに解ったことは話数は大事な要素だということ。

重複した表現になりますが、同じような話であっても話数が多い作品は物凄くポイントが伸びているんですよね。

自分の作品がイマイチ評価されないなという方は、まず100話を目指すのが良いかもしれません。

ではまた!